日本の貢献者
かっこいい。電車の中で心の声が漏れた。スラッとした背丈にさわやかな笑顔。乗員全員が同じことを思った。歳は僕より少し上っぽい。男子大学生が高齢者に席をゆずっているのを見て、今この場面に出くわした若者たちは何を感じたのだろう。関係ないねとスマホをいじる女子高生。化粧をしている女性会社員。笑って話している男子4人組。そして僕。みなそれぞれ思っていることは違うかもしれない。しかし、それでは日本の将来が心配だ。全員が同じことを感じなければいけないと思う。負けた、ということを。僕たちは席をゆずるのに出遅れてしまったのだ。高齢者が見えていなかった。ゆずることを考えていなかった。準備ができていなかった。さまざまな理由があるだろう。しかし、全員が席を譲れる準備をしておかなければなりません。これは義務です。よりよい未来をつくるために、あの男性をみならわなければいけないと強く感じた。次は僕が彼のように。