おおぞら高校
なりたい大人研究所
おおぞら高校

なりたい大人作文コンクール

聞き上手な彼女

岡山県 岡山学芸館高等学校

「死にたい」私がそう感じていた中一の夏。クラスの人から陰口を言われ、少し喋っただけで「喋んな」と言われる毎日だった。学校に行くのが憂鬱で朝になるのが怖かった。そんな中、私の心を支えてくれたのが母の存在だ。
私の母は毎日仕事でとても大変そうだった。しかしその苦労を隠し毎日笑顔で接してくれた。そんな彼女を心配させたくないという思いから私の苦悩を打ち明けることができなかった。ある日私は部屋で泣いていた。母が入って来たことにも気づかなかったほどだ。母は少し驚いたようだったが黙って私の話を聞いてくれた。私はその時人に話す、ということだけでこんなにも気持ちが楽になるのか、と驚いた。それからは気持ちも楽になり次の学年を迎え最後は笑って卒業できた。
私は私と同じように悩みを持っている人の話を聞いて少しでも笑ってもらえる心理カウンセラーになりたい。あの日の母のように。