書道の先生
私が思うなりたい大人とは、優しく、時に厳しく温和な人だ。以前習っていた書道の先生はまさにそのような人だった。普段から生徒一人ひとりをよく観察しており些細なことでも気を遣うことができる人だった。書道の指導では弱みを克服させ、強みを引き出し、それぞれの個性を伸ばしてくれた。時には忘れ物をしたり先生の説明がわからず間違えてしまい、注意されたこともあった。当時は幼かったこともあり、少し反抗的な気持ちであったが今は私のために言ってくれたことが分かった。思うように良い作品が書けず悩んでいた私に「少し休憩しましょう。」と言って、温かい紅茶とお菓子を差し入れしていただいたことは忘れられない。少し休憩した後、作品を書いたら思っていた以上に良い作品に仕上げることができた。先生に出会って、このように様々な無償の愛をいただいた。今度は私が未来の子供達に与える番だ。先生のようにあこがれる素敵な大人になりたいと思う。