泳げる魚

キスを待つお姫様はイヤ。王子様に探されて幸せになる王女様にはなりたくない。例えどんな壁があっても、波に巻き込まれたとしても。壁のすきまから、波のあいまから、ぷはぁっと顔を出して息を吸ってみせるよ。例え壁がコンクリートだったとしても、嵐の夜に救命ボートがなくても。流されながらも抗ってみせるよ。そんな、自分の意志を持って声を上げることのできる大人になりたい。波に流されつつも自分で泳げる魚になりたい。